好きに気ままにオレンジ色

オレンジのように時に明るく、青く深い海のように時に浮かず、補色のように代わる代わる色々ある日々を不定期に綴っています。

導師の旅路はゼスティリアを越え…てないね。

………やっぱり私、ゲーム版の方が好きだわ。うん。

今日、正確には4月30日やっとこさテイルズオブゼスティリアザクロス最終話、#25「伝承」を見ました。ちなみに今日行われた1期BD購入者限定イベントには行っておりません。あとでネット配信(購入者限定で)してくれるのでソレ待ち。

それでは最終回の感想を綴っていきますが、まず1番に感じたのは↑冒頭のとおり。
今回のアニメ版は、ストーリーはとてもよくまとめられていて、良く言えば完璧なんだけど、それゆえに胸に響いてくるものがゲーム版ほど無かった。
以下はそのゲーム版のネタバレも含めて綴ります、ご注意を。



まぁ、2期を追って見ていた頃から感じてはいたんですよね。
あ~あ、ゲーム版のネット上での批判をモロ気にして?大幅に設定変えちゃってるなぁ~、ネット上の批判だけが真実じゃないんだし(批判は実際より大きく響いてるだけの場合も多々ある)真に受けてのコレにしても、なんか残念…って。

もちろん単純に、ゲーム上での長いストーリーを約2クール分に収めるという時間的制約や、「アニメ放映=商売」という側面が大部分を占める以上ファンが抱いた不満をヨシヨシ宥めなきゃいけない部分もあったんだと思うし、そりゃあまぁ仕方ねぇわな。私がおとなしくゲームだけしてりゃ良かっただけさ(笑)

発売当初の批判騒動という経緯をふまえてアニメ版を全話欠かさず見てきて、思ったのが「綺麗にまとまりすぎててつまらない」です。でもこの結果って、かえって当時の批判内容の愚かしさを露呈したことにもなってるね。批判部分を修正しまくったら特に可もなく不可もない、つまらない完璧作に成り下がった、と…。

いやさ、わかってるんだよ。アニメという「ファン以外の不特定多数の視聴者」にも見られる物である以上、わかりやすい絵面や設定でストーリー進めた方が、見ている側もとっつきやすいから、そうしてるんだろうなぁって。でも私個人としては、ゲームでのあの様々な出来事を見てきているから、なんていうか、しらけるんだよね。


ゲーム版ではさ。ドラゴンは最後まで浄化できないし(浄化できる隠しルートあったらやってるが)、アリーシャは従士になれても神依まではできないし、途中からパーティ離れるし。スレイの浄化も穢れきった人には通用しないし、「殺すことで救われる奴もいる」に最初は反抗してたけど、殺さざるを得なくなった時もあるし。

でもさ?私はゼスティリアのゲーム版の何に1番心打たれたかって、それら(上記以外も多々あった)出来ない尽くし、思い通りにいかない尽くしの連続でも、時々絶望の一歩手前までいっても、そんな現実の中でも「じゃあどうしたらいい?」と自分なりに考えて、行動して、一歩一歩進んでいった、そんなスレイの姿なんだ。

注釈:ゲーム版スレイは天族の操り人形のよう、という感想もあるそうですが、私はそんな風に見えなかったので↑(黒字)のように思っています。そもそも下界初心者のスレイが、何百何千年と生きてる天族(特にライラは導師との旅を幾度となくしてきたエキスパート)の言うことに耳を傾けるのは、危険な旅路ゆえ当たり前です。

だからこそ、スレイ自身の願いと、ライラと契約時に交わした会話というか、約束というか、それが長い長い年月をかけて実を結んだあのEDと、何百年?と待ち続けたミクリオとの再会も、もうここじゃ言い表せないぐらいの感動で胸がいっぱいになったの、今でも思い出せるくらい覚えてる。大げさかな?でも本当だし。


それらをさ、アニメ版じゃ(簡単にとは言わないけど)結構あっさりクリアしていっちゃったでしょ。ドラゴンの浄化を成功させた時はさすがに「ちょっとそのスレイさん、うちのゲームに貸してくれませんかねぇ」とか思ったけどさ(笑)

マルトランさんが実は憑魔とか、メーヴィンおじさんの命をかけた問いかけとか、ヘルダルフが最後は人間に戻っても結局は殺すハメになるとか(←その役目をプレイヤーにコントローラーの振動込みでやらせる鬼演出)、ジイジが…ジイジが…orzとか、時間的制約なのはわかってるけど、それらが無かった優しい世界。

じゃあ、あった方が感動できたのか?いろんなキャラを犠牲にしてでも感動したかったのか?と聞かれれば、もちろんNO。ただ、あのゲームをやった上で今回のアニメを見ると、トントン拍子な感じとか、都合良く進む部分が目についてしまって、起こる結果にあまり重みというか、感慨が湧かなかった。


スタッフさん達には本当に失礼な事を書いてます、それはごめんなさいです。あんなに素晴らしい映像美で、贅沢にゼスティリアの世界を表現していただいたのに。でも最後のシーンの、浄化が終わった世界を見渡して「これが世界!」と、序盤のあのシーンと同じく声を上げるところは好きです。いい締めくくり方だなぁって。

………うん、それでもスタッフさん達には申し訳ない。好きな作品のアニメだし、こんな感想抱いて終わったけどBD買うかどうか、まだ若干迷ってるけど、買わない気持ちの方が大きくなってきてる。コメンタリーは聞きたいけど(笑)…迷ってる。

現場からは、以上です…。